本は10冊同時に読め(著:成毛眞)

「本は10冊同時に読め 本を読まない人はサルである!」(著:成毛眞)を読みました。

著者名の「成毛眞」は「なるけまこと」と読みます。

35歳でマイクロソフト日本法人(MSKK)の社長になり、その後は独立して投資コンサルティング会社であるインスパイアを設立して今に至ります。

スクウェアエニックスの社外取締役でも名が知られています。

先に述べておきますが、この本は良著の中に入ると思います。下手な自己啓発本を読むよりかは、この本を読んだ方が良いでしょう。価格も安く、サイズも文庫サイズと読みやすいので、ぜひ、手にとって読んでもらいたいところです。

表題にある10冊同時に読むですが、同じ系統の本を10冊同時に読もう、という主旨ではありません。巷では、似たような本を複数冊まとめて読むことで、そのジャンルの知識が深まるという話もありますが、この本では、そういった意味ではなく、さまざまなジャンルに手を広げようという意味合いです。ですので、別に10冊にこだわらずに、3冊でも5冊でも、何冊でも良いとなります。

もちろん、専門的に攻めるのも良いのですが、さまざまな分野に手を出すことで、その人の知識の幅が広がり、それがどこかしらの場面で役に立つこともあるというわけです。また、そうした場面を周りが見た時に、その人に教養があるのかどうか、品性があるのかどうかが量られます。

傍から見て無知の人間と思われたいのか、それとも、まともと思われたいのか。

私は出来れば後者でありたいために、今後も本を読んでいくつもりです。

同著の中には、個人的に痛い発言も多々あり。

たとえば、最初の数ページから、私を針でつついてきます。

『ビジネスハウツー書ばかり読む人も、私から見れば信じられない人種である。まず、「金持ち父さん 貧乏父さん」系の本を読んでいる人、こうすれば儲かるという投資本や、年収1500万円を稼げるといった本を読んでいる人は、間違いなく「庶民」のまま終わるだろう。できる社員系の本を読んでいる人も同じである。』(「本は10冊同時に読め」より)

ここでもいくつか紹介しているように、ハウツー本は結構読むため、これだけでも耳が痛いです。ただ、その理由を読み進めていくうちに、なぜ、上記のような発言になるのかが理解できるようになります。

あとは、日本の歴史を知っておく必要性についても、納得しました。私は歴史関連は疎いのですが、実際に人と話しているときに、歴史絡みの話が出てきます。そうした時に、さっぱりわからない自分が恥ずかしく思うわけです。つい先日、この状況があっただけに、なおさらです。

まだ、日本でのみ生活をしているため、それほど実感はありませんが、海外との付き合いがあるような人は、日本の歴史についても知っておく必要性がある、と、述べられています。

まあ、海外との会話ではオタク系の話で乗り切ることができるかもしれませんが…。

なにはともあれ、この本は、ぜひ多くの人に、特に若い人に読んでもらいたいものです。人は問いません。誰でも読んでもらい、今一度、本を読むことに関して考え直してもらいたいところです。

もし、今後、自身の成長を目指すのであれば、考え方を変えるきっかけにもなります。この本そのものが、というよりかは、今後出会う本が、将来を変えていくものと思えます。

まずは、その取っ掛かりとして、同著を読むことをお薦めします。下手な自己啓発系の本より、実績が伴っている同著者の本の方が、数段の価値があります。たった600円弱で将来が変わるのですから。