パラダイムの魔力(著:ジョエル・バーカー、訳:仁平和夫)

「パラダイムの魔力 成功を約束する創造的未来の発見法」(著:ジョエル・バーカー、訳:仁平和夫)を読みました。

パラダイムシフトなどという言葉を最近耳にすることも多いかと思われます。

もちろん、昔からあった言葉ではありますが、任天堂の岩田聡社長がよく口にする言葉として、ゲームなどを楽しんでいる人になじみのある言葉となっているのではないでしょうか。

「パラダイムの魔力」が日本で発売されたのは1995年と10年以上前になっています。ですが、10年経った今でも十分読む価値のある本と言えるでしょう。

まず、パラダイムについて語っており、そしてパラダイムシフトを起こすにはどういったことに気をつけ、対応していくべきか、記載されています。

容易にできることではないものの、ある程度の意識を持つことで、その発生確率を増やすことが可能でしょう。

面白いことに、アメリカ人が書いた本の割には、日本の話がよく出てきます。このため、日本人としても読みやすい本となっています。

訳も比較的平易で、原作がもともとそうなのか、それとも訳者が達者なのか分かりませんが、他の翻訳本のような読みにくいものではないという点でも、おすすめできる点です。

読み手の対象としては、経営者を対象にしているかとは思いますが、先に述べた任天堂のような会社を傍から見るための材料にしたりするのも良いでしょう。また、そうした企業を目指す社員として働く人も一読することで、将来的に何ができるかを考えるきっかけになるかと思われます。

他に、安易に不可能だ、できない、無理だ、などという発言をする人も、読むことで何かしらのヒントをつかむことができるでしょう。