実録コミック!ワーキングプアの真実(著:日本ワーキングプア研究会)

「実録コミック!ワーキングプアの真実」(著:日本ワーキングプア研究会)を読みました。

オムニバス形式の漫画となっています。漫画形式でワーキングプアの問題についての問題提起等を行っており、その後、2ページ程度に取り上げた漫画の概要を紹介しています。

ワーキングプアとは、正社員並みに働いてはいるものの、生活の維持に困っている人であったり、生活保護未満の収入しか得られない人を指すそうです。

このコミックの中に収録されているものとしては次のようなケースがあります。

・ネットカフェ難民
・派遣労働者の無差別殺人
・キャバクラ嬢の極貧ライフ
・リストラ一家のその後
・シングルマザー
・サラリーマンからの転落人生とワンコールワーカー
・博士号をとっても就職ができないノラ博士
・外国人研修生の仕事状況
・OLのボーナスアップ大作戦

このうち、最後の話は、まったくワーキングプアとは関係なく、単に肉体関係を用いてボーナスを上げようという話でしかありません。

その他に関しては、いずれも耳目に触れたことがある内容ではないでしょうか。

無差別殺人は、まさに秋葉原で起きた派遣労働者の無差別殺人をモチーフにした内容となっています。

コミック自体は荒唐無稽の内容も多いため、少しだけ冗談で見る必要はありますが、実態は存在することとしてとらえる必要があります。

漫画の内容に突っ込みを入れてもどうしようもないので、こまごまとは言いませんが、一つだけ言えることはあるかと思います。

とりあえず、頼れるところがあるのなら、頼れ、と。

特に親などに反目して実家を飛び出し、結局はにっちもさっちもいかない状況になっているということがあるかと思いますが、まずは親を頼るべきではないかと。個人の感情でいつまでたっても同じ状況を繰り返すのであれば、自らの詫びねばならないところは詫び、そして時間を得てから次のすべきことへ向かうのが良いかと思うのですが、いかがでしょうか。

もちろん、詫びても親が許さないという場合もあるでしょうが、まずは連絡してみることが重要だと思います。だめなら、そこで選択肢が無くなるだけでしかなく、少なくともまだあった選択肢を自ら消す必要もないでしょう。

親が必ずしも良心的な人ばかりではありませんので、ケースバイケースですが、勝手に憤慨して飛び出したのであれば、連絡くらいはとってみましょう。

過去に紹介した『鏡の法則(著:野口嘉則)』が参考になると思いますので、一読してみるとよいかと。