最近読んだ本2009年10月25日

■帝王学 「貞観政要」の読み方(著:山本七平)

帝王学とはなんぞや、ということで、概要を知りたいために本を探し一読。

教科書のようなものがあるのかと思ったらそうではなく。

過去にあった出来事を取り上げ、そこで何をし、それはどういう視点で行ったのか、というような例を挙げていきます。そうした中で、自らはどういった行動をすればよいのかを探るのが、帝王学といえるのかもしれません。

良くも悪くもいえば、ノウハウ本のようなものでしょうか。

この本では中国の「貞観の治」と呼ばれていた時代の話がメインとなっています。もしかしたら帝王学は、その他の時代も取り上げたものなのかもしれませんので、この本一冊で帝王学を知ることは無理なのでしょう。

あくまでもさわりを知る程度で読むことをお薦めします。

文庫本で価格も安いので、電車内などで読んでみてはどうでしょうか。将来上を目指すのであれば、読む価値はあると思います。


■ソロスは警告する2009 恐慌へのカウントダウン(著:ジョージ・ソロス、訳:徳川家広)

2008年に発売された「ソロスは警告する」の2009年版といったところでしょうか。

前著は250ページとやや長めでしたが、今回は140ページと短めで、それだけでも読みやすいといえるでしょう。

内容は現状分析、政策への提言などとなっています。あまり経済全体が将来どうなるかという話を断言的に語っているわけではないので、そうしたものを期待していると肩透かしを食らうことになるでしょう。

有名な投資家ですので、その考えの一端を知る意味で、一読しておくとよいでしょう。


■グロービスMBAマネジメントブック(著:グロービス経営大学院 )

MBAという名前はよく聞くものの、実際に何なのかいまいち実像がつかめなかったために読み始め。

この本では経営に関するひと通りの知識をざっくり学び、概観をつかむことのできる内容になっています。

実際にMBAの資格を取得しようとするとこの本を読んだだけではなんら役には立ちませんが、あくまでざっくり知る分には事足りるのではないでしょうか。

経営に対する全体像を知りたい方は一読してみてはどうでしょうか。


■ゲームと犯罪と子どもたち ハーバード大学医学部の大規模調査より(著:ローレンス・カトナー、シェリル・K・オルソン、訳:鈴木南日子)

ゲームをすると犯罪を犯す、というような論調をする人がいますが、本当にそうなのかをさまざまなデータを取って検証していく本です。

ゲームと犯罪を結びつけるデータも過去に出てはいるものの、その信ぴょう性を疑うことからスタート。その後、データなどを元に仮説を立てていきます。

具体的なゲーム名が出たりもしますので、そうした部分も含めて楽しめる内容かと思います。

具体的にゲームは犯罪と関連がある、という結論にも至りませんし、そうでないという結論にも至っていないため、多少もどかしくはありますが、後は各自の判断で決めるとよいでしょう。

ちょっと本の単価が高いのが難点ですが、ゲーム関係者は一読しておきましょう。


■よけいなひと言ハンドブック(著:大谷由里子)

こういう言葉を言うと相手はこのように受け取り、結果として自分の印象が悪くなる。そうした言葉を集めて、その理由などとともに紹介している本です。

我が身を振り返る意味でも、一度読んでチェックしておくとよいでしょう。


■世界の英雄がよくわかる本(著:寺沢精哲 )

世界の英雄と呼ばれている人たちを集め、簡単なエピソードとともに紹介していく本です。一人の英雄に対して多くても4ページ程度にまとめられているので、電車内など細切れの時間に読むのにも最適です。

残念なのはイラストが魅力的ではない点。類似書「世界の神々がよくわかる本」のイラストが魅力的だっただけに残念です。


■ただジム(監修:松井薫)

「WiiFit」の監修も務めた松井薫氏が、この本でも監修しています。そのために買ってみました。

日々のちょっとした行動の中に取り入れれば体に良いのでは、と思えるような動作を複数紹介しています。室内での空き時間などで気楽にできる運動ですので、体の気になる場所を鍛える運動を探し、やってみるとよいでしょう。


■はじめての茶の湯(監修・指導:入江宗敬)

茶の席での作法が書かれています。写真も多用しているので分かりやすくなっているものの、動作が基本となる世界なだけに、止まった絵ではよくわからず。

あと、どうせ写真を使うのならば仏頂面の人を使わず、品のある、もしくは朗らかな人の写真を使ってもらえたらと思いました。

茶の世界のさわりを知る程度でよければ一読してもよいのではないでしょうか。


■30歳の保健体育 恋のはじまり編(著:三葉)

過去に発売された「30歳の保健体育」の最新版といったところです。

どうやって女性と接点を持つかを一つのテーマにしてあります。その後に関しては前著を読めと、本著内に記載。

漫画部分と文章部分とに分かれていますが、どちらかというと文章の方が多く。できれば漫画でもっと表現してもらいたかったものです。