個性を捨てろ!型にはまれ!(著:三田紀房)

「個性を捨てろ!型にはまれ!」(著:三田紀房)を読みました。

著者の「三田紀房」は、「みたのりふさ」と読みます。

テレビドラマにもなった「ドラゴン桜」の漫画を描いている人です。他にも「マネーの拳」という漫画も「ビッグコミックスペリオール」という漫画雑誌にて現在連載しています。

「ドラゴン桜」というと、落ちこぼれ達に東大を目指させるという漫画です。でも、私は「ドラゴン桜」を読んでいないので、よくわかりません。「マネーの拳」は読んでいます。

さて、タイトルから見ると、最近の流れと逆行しているように感じますが、本を読むと一応行っていることの意味は理解できます。

個性という言葉に縛られ、逆に身動きが取れなくなっている現代人に対して、今までの日本が生み出してきた「型」に嵌っていくことの重要性を説いています。

本の内容をエピローグにまとめてありましたので紹介します。

『個性なんか捨てて、とりあえず『型』にはまってみろ。この世の中、そうすればうまくいくようにできている。個性なんかにこだわっているから、そこから一歩も動けなくなるのだ。』

個性だ個性だ、と言って、その慣れの果てがフリーターやニートだったりする世の中、著者の主張は意外と的を射ているのではないでしょうか。

また、何かをする上でも、自らで一から作り出すことは正直困難で、それなら既存のものをうまく活用、組み合わせていくことの重要性を語っています。

すごく目新しいことが書かれているわけではありませんが、「ドラゴン桜」の延長で読み進めてみるのも良いかもしれません。文字数は少なめで、比較的本に馴染みのない人でも読みやすいと思います。

また、自身の漫画の体験なども多く掲載されているので、そういった面に興味がある人も手に取ってみてはどうでしょうか。少なくとも成功している一人であるのですから。